マスターカードのCEO、仮想通貨を「ジャンク」と再び形容  匿名性に深い憂慮

 米クレジットカード大手マスターカードのアジェイ・バンガCEOは、今週インド領事館で行われた「新たなインドに関する講演」の中で、政府が発行したものでない匿名の仮想通貨は、価格が「激しく」変動するため、交換手段と見なす「価値」がなく、「ジャンク」だと述べた。26日にザ・タイムズ・オブ・インディアが伝えた

 「仮想通貨はジャンクだと思う。採掘しなければ生み出されず、その価値が激しく変動する匿名の通貨は、私から見れば、交換手段と見なされる価値がない」

 アジェイ・バンガ氏が仮想通貨を「ジャンク」と形容したのはこれが初めてではない。昨年10月にも同様の評価を下し、「法定」ではないすべてのデジタル通貨を批判した。

 またバンガ氏は、米司法省(DoJ)が最近ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を使って16年の米国大統領選挙に「介入」したとして12人のロシアの諜報員を起訴したことに言及。ロシアの諜報員がビットコインを選んだのはその匿名性のためだとして、次のように語った。

 「なぜ市民社会が裏庭にヘビを放って、そのヘビが隣人しか咬まないと考えたがるのか、私には理解できない」

 ザ・タイムズ・オブ・インディアによると、バンガ氏は、ダークウェブのマーケットプレイスにおける全不法取引の95パーセントが仮想通貨で行われているという統計にも懸念を表明したという。

 ビットコイン取引の44パーセントが不法行為に使用されている可能性はあるものの、今年3月にコインテレグラフが報じたように、不法購入の「大多数」は、今も現金などの従来のツールによって行われている

 マスターカードCEOは仮想通貨に対して否定的な立場を取っているが、同社は仮想通貨を支えるブロックチェーン技術には興味を持っているようで、ブロックチェーン技術を決済に使用する特許を、この1年で多数申請してきた。

 マスターカードは今年5月、同社のクレジットカードを使用した仮想通貨購入の減少により、4半期の業績が伸び悩んだことを明らかにした