大手ビットコインマイニング企業であるマラソン・デジタルは、ビットコイン(BTC)のスケーラビリティ問題を解決するために設計されたトークンであるカスパ(KAS)を9月以降に1600万ドル相当マイニングしたと発表した。
マラソン・デジタルは6月26日の発表で、この動きにより「カスパのマイニングによって得られる高い利益率」を活用することができたと述べた。場合によってはその利益率は95%に達することもあるという。
「カスパをマイニングすることで、ビットコインとは異なる収益源を確保することができる」とマラソンの最高成長責任者アダム・スウィック氏は説明した。「マラソンはカスパのASICを展開できる独自の立場にあり、その高い利益率を活用することができる」とスウィックは述べた。
マラソンは2023年9月に最初のカスパマイニング機を展開して以来、9300万KASトークンをマイニングしている。KASトークンはその後420%上昇した。マラソンはカスパトークンをマイニングするために約60ペタハッシュのKS3、KS5、およびKS5 Pro ASICを購入している。そのうち半分が現在稼働中で、残りは第3四半期中に設置される予定だ。
カスパマイニングは方針転換ではない
しかし、マラソンのIR担当副社長ロバート・サミュエルズ氏は、同社がビットコインから離れたわけではないと強調した。「カスパは完全に展開されても当社のエネルギー容量のわずか1%を占めるだけだ」とサミュエルズは6月26日のX投稿で語った。「我々が『方針転換』していると言うのは間違っているし、無責任だ」とサミュエルズはつけ加えた。
マラソンは9月以降、9761BTC(5億9,490万ドル相当)をマイニングしており、カスパマイニングは同社の総マイニング収益のごく一部に過ぎない。それにもかかわらず、マラソンがこのニュースを発表して以来、KASトークンは2.4%上昇し、その価格は0.172ドルとなった。これで、マラソンのKAS保有総額は1600万ドルとなった。
CoinGeckoのデータによると、カスパは時価総額41億ドルで、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)の仮想通貨としては5番目に大きい。流通しているKASトークンは240億枚で、供給量は287億枚に制限されている。

ビットコインと同様に、カスパネットワークはネイティブトークンKASを使用してトランザクションを促進するレイヤー1プロトコルだ。しかし、カスパは「BlockDAG」と呼ばれる有向非巡回グラフに由来するアーキテクチャを実装している。この結果、ブロック生成速度は約1秒に1ブロックとなり、ビットコインの約10分に1ブロックよりも速い。
しかし、カスパはまだビットコインの競争相手とは言えない。ビットコインは現在、1日あたり70万から100万のユニークアクティブアドレスがネットワークとやり取りしているが、カスパは2万程度にとどまっている。
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