分散型金融(DeFi)プロジェクト「メーカーダオ(MakerDAO)」を運営するメーカー財団は、ベンチャーキャピタルのドラゴンフライ・キャピタルとパラダイムが2750万ドル相当のMKR(メーカーダオのユーティリティトークン)を取得したと発表した。MKRの総供給量の約5.5%にのぼる。

発表によれば、ドラゴンフライとパラダイムは、MKR保有者として、メーカーダオの分散型ガバナンスに積極的に参加していくという。メーカーダオのアジアでの採用を増やすための取り組みをサポートしていく。

ドラゴンフライ・キャピタルのマネージングパートナー、アレクサンダー・パック氏は、次のようにコインテレグラフに語った。

「(メーカーダオは)DeFiにおける主要なプロダクトを作り出している。たとえばDAIは分散型金融における重要なステーブルコインとなった。ただし、ほとんどのMKR保有者はアメリカのベンチャーキャピタリストだ。仮想通貨は主にアジアで使われているが、メーカーダオはその地域での存在感を拡大するための支援が必要だ」

The rise of DeFi in Asia

メーカー財団のルーン・クリステンセンCEOは、アジアがDeFiのグローバルな成長の鍵であるとコインテレグラフに語った。

「DeFiは大きく発展しており、今後アジアで成長するだろう。ビットコインとイーサリアムの採用と影響力において、アジアが重要なのと同じように」

クリステンセン氏は、17日に発表した仮想通貨取引所OKExでの「DAI預金金利(DSR)」採用について、アジアでのDeFIの一般採用に向けた大きな前進だと指摘している。

DSRは11月の大型アップデートによって導入された新機能だ。ユーザーがDAIを保持することで、金利を稼ぐことができる。OKExのユーザーは、DAIをOKExのプラットフォーム上で預けることで、金利報酬を得ることができる。

クリステンセン氏は、アジアでのユーザーが多いOKExがDSRに対応したことで、アジアでのDeFi採用がさらに進むと期待を寄せている。

編集・翻訳 コインテレグラフジャパン