スペインで2番目に大きい銀行であるBBVA(バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア)は、自行の富裕層顧客に対し、投資ポートフォリオの一部を仮想通貨に充てるよう助言している。
ロイターの報道によると、BBVAは顧客のリスク許容度に応じて、ポートフォリオの3%から7%を仮想通貨およびビットコイン(BTC)に投資することを勧めているという。
ロンドンで開催されたカンファレンスで、BBVAスイスのデジタル&ブロックチェーン・ソリューション部門の責任者フィリップ・マイヤー氏は、「富裕層向け顧客には、昨年9月からビットコインの助言を開始している」と述べたうえで、「よりリスクを取る投資家に対しては、その配分をさらに引き上げている」と語った。
マイヤー氏によれば、顧客の反応は前向きであり、仮想通貨のリスクが高すぎるとの懸念は払拭されたという。「バランスの取れたポートフォリオに3%だけ組み入れた場合でも、パフォーマンスはすでに向上する。3%であれば大きなリスクではない」という。
スペインで仮想通貨関連サービスの承認を取得
BBVAは2021年から仮想通貨取引を開始しており、2024年後半からはアドバイザリー業務も本格化。伝統的な銀行に先駆けて、仮想通貨市場への積極的な関与を進めてきた。
2025年3月には、スペインの証券規制当局がBBVAに対し、同国内でのビットコイン(BTC)およびイーサ(ETH)の取引サービス提供を認可した。
BBVAの仮想通貨サービスは段階的に展開されており、選定された顧客に向けてローンチされた後、今後数カ月以内にモバイルアプリを通じて仮想通貨の購入、売却、管理が可能となる見込みである。
サンタンデール銀行はステーブルコインを検討
他の銀行も仮想通貨取引サービスの提供に動いており、サンタンデール銀行は独自のステーブルコイン発行や、個人向け仮想通貨サービスの拡充を検討中だ。
5月の報道によれば、同行はドルおよびユーロに連動したステーブルコインの提供を視野に入れているという。