カナダ最大の銀行とされるカナダロイヤル銀行(RBC)は昨年秋に、ブロックチェーン技術を利用した信用評価プラットフォームの特許を申請した。15日に発表された米国特許商標庁の特許申請フォームによって明らかとなった。

 同特許はブロックチェーンベースの信用評価プラットフォームを説明している。そこでは「個人情報に紐づけられたブロックを利用してクレジット記録が記録される。クレジット記録の中には、過去の信用履歴や将来の予測に必要な情報を保管する」

 同特許によれば、従来の信用評価の計算方法は「透明性を欠いていた」。顧客は特定のデータが信用評価に影響を与える場合に必ずしもその情報を得ることはなく、「自身の信用評価をコントロールするためのツールを持つ」訳でもない。

 特許の中で説明される分散型台帳テクノロジーによって、顧客は「第三者による信用チェックが行われたり、信用評価が変動した時には通知を受ける」。例えば、クレジットスコアに悪影響を与えるような料金の未払いがあった場合には、顧客はアラートを受け取る。

 提案されているブロックチェーン信用評価プラットフォームによって、信用評価の決定に関わるすべてのデータが「便利に可視化」され、「クレジットの知識で借主に力を与える」。

 同特許はさらに、提案された信用評価プラットフォームは従来の信用調査機関に比べてより多くの情報源から信用情報を得ることができると記している。

 この件は、RBCがデジタル台帳テクノロジーを活用する初めてのケースではない。同行は昨年9月に、アメリカーカナダの銀行間の支払いを追うためにブロックチェーンベースの「ハイパーレジャー」を利用していることを発表した。RBCのCEOも昨年の秋にブロックチェーンを称賛し、ブロックチェーンは「我々が手掛ける資本市場や取引ビジネス、証券決済ビジネスから小売フランチャイズに至るまで、すべてを変革する可能性がある」と述べた。