ブラジルの銀行「ブランコ・ブラデスコ(Banco Bradesco)」が、企業向けブロックチェーンソフトウェアを手掛けるR3の分散型台帳技術「コルダ(Corda)」などを基盤にした貿易金融ネットワーク「マルコポーロ」ネットワークへの参加を発表した。同行は、ラテンアメリカ地域初の参加銀行という。5月14日にコインテレグラフに共有されたプレスリリースで明らかになった

同行は、総資産3382億ドル(約37兆806億円)、時価総額491億ドル(約5兆3838億円)にのぼるとうたうブラジル大手銀行の1つ。

マルコポーロは、各金融機関が独自に貿易金融商品の開発を始める前に、ブロックチェーン技術に関する知識の共有などを目的に設立された。すでに、BNPパリバ、ING、三井住友銀行、スタンダードチャータード銀行といった世界の主要銀行がメンバーとして参画済みだ。

また先のコルダに加えて、フィンテック企業「トレードIX(TradeIX)」が開発する貿易金融向けブロックチェーンプラットフォームを利用。商業銀行の伝統的な貿易金融ソリューションに関する透明性、コスト効率や時間効率を高める目的で開発が行われているという。

金融業務向けサービス、企業の運転資本などの資金繰りに向けたAPIを実装しており、顧客企業が簡単にアクセスできるそうだ。

マルコポーロのバンキング&トレード部門のダニエル・コッティ氏は、ブロックチェーン技術を利用した貿易金融向けネットワークを推進することについて、次のように説明した。

「現在の取引プロセスは、金融機関とその顧客の間だけでなく、商業銀行内部とサードパーティにあたるサービス提供企業との間の接続性の欠如に苦しんでいる。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版