ライトコイン財団は26日、ビットペイ(BitPay)に似た決済サービスのライトペイ(LitePay)の運営停止を報告した。また、ライトペイについて宣伝する前に、十分なデューデリジェンスを行わなかったことを謝罪した。

 ライトコイン財団の運営部長であるキース・ヤング氏が、LTC(ライトコイン)コミュニティ全体に向けて書いた報告書で、「この件がこのように終わりを迎えたことについて非常に落胆している」と述べた。

「デューデリジェンス厳しくし、二度とこのようなことが起こらないよう懸命に努力していく。ライトコインは、ライトペイのサービス決定以前はうまく機能していた上、今後もうまく機能し続けるだろう。ライトコインのエコシステムは、一企業よりもはるかに大きく、商品を市場に送り出す企業の支援を受けながら、継続的に成長していくだろう。ライトコインが世界中でより使いやすくするという約束も果たされるはずだ」。

 

 ライトコインの設立者であるチャーリー・リー氏は26日、ツイッターの投稿でライトコイン財団の考えに同意した。

 

 チャーリー・リー(LTC)
 @SatoshiLite
  他の人々と同様に、私たちはこの出来過ぎた話について過度に沸き立ち、楽観的な考えで数多くの警戒すべき兆候を見落としてしまった。この企業(ライトペイ)の誇大宣伝をしたことについて謝罪するとともに、当社が今後より良いデューデリジェンスを行うことを誓う。

 報告書によると、ライトコイン財団は最近、ライトペイへより多く資金を提供するよう求めたライトペイのケネス・アサレCEOの要求を拒んだ。ライトペイは透明性が欠如しており、これまでの資金の使途に関する説明がないことが理由だ。

 ライトペイに関連する問題は、今月16日にアサレCEOが、掲示板レディットに「何でも聞いて(AMA)」と投稿した時に明らかになった。投稿でアサレCEOは、レディットユーザーからの会社の証拠文書に関する数多くの質問に答えることができなかった。

 別のレディットユーザーは、ライトペイのウェブサイトの詐欺的側面を指摘した。ユーザーのBrockFukcingSamsonは、ライトペイのプライバシーに関する方針が、取引所大手コインベースから単にコピー&ペーストされたものであると指摘し、ライトペイは文章を変更せずに「コインベース」を「ライトペイ」に変換したと補足した。本記事の公開時点では、これら2つのプライバシー方針には異なる言葉遣いが用いられている。

 ライトペイが2月26日にマーチャント向け決済サービスをリリースすると2月12日に発表した後、ライトコインの価格は30%急騰した。しかし、ライトペイは明らかにその約束を守ることができなかった。

 25日にライトペイ閉鎖のニュースが発表されてから、ライトコインの価格は下落しているが、コインマーケットキャップの上位100位に入るコインの多くも赤字を出している。今月25日、LTCはおよそ162ドルの高値で取引されていたが、24時間で約1.6%下落し、現在は144ドルだ。

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