ライトコイン(LTC)のマイナーのブロック報酬が半減する半減期まであと2週間を切った。トレーダーたちは、より希少性が増すイベントがLTC価格を90ドル以上に維持するのに十分かどうか疑問に思っている。
ライトコインの価格は過去18日間で19%下落したものの、年初来からは31%のプラスを記録している。特に6月29日から7月2日にかけては、価格が14ヶ月ぶりの高値である115ドルに到達する34%の上昇を見せた。

しかし、デリバティブ市場からは警戒すべき統計が示されている。それは、急激な価格修正が進行中である可能性を示唆している。
先物市場の状況は?
ライトコインの先物取引の未決済建玉が5億ドルを下回った過去3回の事例すべてで価格は38%超下落しており、これは現在の状況を占う上で重要なイベントだ。
6月29日から7月2日までのライトコイン先物の未決済建玉は、3億ドルから6億1500万ドルへと大幅に増加した。これは、レバレッジ先物契約への需要が増加したことを示している。
7月2日にはライトコインの価格が14ヶ月ぶりの高値に達したものの、その後20%下落して92ドルになった。しかし、懸念すべきは、ライトコインの未決済建玉が5億ドル以上に維持されていることだ。これは、買い手が清算を避けるために証拠金を積み増したことを示しているが、急激な価格調整のリスクは依然として存在している。

未決済建玉が増えることは一般的にはプラスで、特定の市場規模が必要な投資家が参加するのに役立つ。価格の勢いに対して必ずしも強気ではない場合でも、レバレッジにより大きな価格変動が可能になる。
2021年の暴落を振り返る
ライトコインの未決済建玉が5億ドルを下回ると、投資家の関心が減退した信頼性のある指標となる。直近の過去3回の事例では、その都度、価格が大幅に調整されている。

2021年11月10日、ライトコインの未決済建玉は5億ドルを超え、6ヶ月ぶりの高値289ドルと一致した。しかし、同月14日に未決済建玉が5億ドルを下回った24日後、ライトコインの価格は48%も下落した。

その前には、9月初旬に40%の価格上昇で232ドルに到達した際には、ライトコインの未決済建玉は増加したものの、5億ドルの壁を突破することはできなかった。
2021年2月から5月の間に2回、未決済建玉が5億ドルを下回ったケースがあり、それぞれ大幅な下落を引き起こしている。未決済建玉と値動きには一定の相関があることがわかる。
2021年2月と5月のイベント


2021年2月8日、ライトコインの未決済建玉は5億ドルを超え、価格は64%上昇し、2月20日には247ドルに達した。しかし、同日に未決済建玉が5億ドルを下回り、次の8日間で価格は38%下落した。特筆すべきは、ライトコインの価格が142ドルに下落するまでの5日間、200ドルの心理的な価格サポートが保たれたことだ。
さらに、2021年5月9日には、ライトコインの未決済建玉が5億ドルを下回った。その期間中には、過去最高値の409ドルを記録し、その後13日間で71%も修正し、118ドルに落ち着いた。
19ヶ月以上前の出来事から因果関係を引き出すことはできないが、ライトコインの未決済建玉に目を光らせることは重要だ。現在の5億ドルのレベルから下がってしまえば、過去の事例から推測すると、94ドルから62ドルへの約30%の下落が予想される。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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