6月11日午前11時15分の仮想通貨相場は、時価総額4位のライトコイン(LTC)が牽引している。過去24時間で12%以上と主要20通貨の中でも飛び抜けたプラス幅を記録した。一方、ビットコインに関してはテクニカル的にヘッドアンドショルダー(H&S)が形成されつつあるという見方が出ているものの、テクニカル分析のベテランは早期の判断に警鐘を鳴らした。

(出典:Coin360

ライトコイン上昇 理由は半減期だけじゃない

ライトコインは年初来から3倍以上も急騰。今年の8月に控える半減期(マイナーへの報酬が半減する時期)を意識した動きとみられていたが、ここにきてライトコインそのものに対する評価も高まっている。

(出典:TradingView「ライトコイン/米ドル(年初来)」)

仮想通貨に詳しいeToroのマティ・グリーンスパン氏は、フォーブスに対して「仮想通貨市場でもっとも確立されたコインの1つであり、かなり強いファンダメンタルズを持っている」と発言。また仮想通貨情報サイトのクリプトパターンズのジョン・パールストーン氏は「弱気相場だった2018年末から一貫して仮想通貨市場の牽引役だった」と評価した。

また、仮想通貨投資家のスペンサー・ヌーン氏は、「ハッシュレート(マイニングにおける計算力)が過去最高」、「3番目に51%攻撃を仕掛けにくいPoW(プルーフオブワーク)のコイン」、「長期にわたる強いパフォーマンス」の3点をあげてライトコインの上昇が本物であると語った

ビットコインのH&S 判断は時期尚早か

コインテレグラフのテクニカル分析でも伝えたように、現在ビットコイン相場はターゲット価格が5371.12ドルのヘッドアンドショルダーを形成しつつある兆候が見られる。

BTC/USD

(引用元:TradingView

ただ、去年のビットコイン下落率を的中させたベテラントレーダー、ピーター・ブラント氏は、「H&S(ヘッドアンンドショルダー)とは思えない」指摘「H&Sは完成して確認されるまでH&Sではないことをルーキーのチャート分析家たちはいつ学ぶのだろうか」とつぶやいた。

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