フェイスブックの独自仮想通貨リブラの発行体となるリブラ協会は、スイスで金融規制当局からペイメントサービスのライセンスを取得する考えだ。リブラ協会が11日に発表した。

リブラ協会はスイスに拠点を置いている。発表によれば、スイスの規制当局の金融市場監督局(FINMA)との間で、リブラを巡る規制について、調整していく考えを表明した。

「スイスは、グローバルな金融規範と強力な監視とが調和した責任ある金融サービスの革新への道を提供している。〔中略〕私たちは、FINMAと建設的な対話を行っており、オープンソースのブロックチェーンネットワークが、規制され、低摩擦で高セキュリティなペイメントシステムになるための実行可能なチャンネルを見つけるように努力している」

またリブラ協会は、リブラの規制状況を明確するために、FINMAに対して判断を示すように要請していることも明らかにした。

米財務次官、リブラにマネロン対策要請

リブラに懸念を示す米国政府関係者もスイスを積極的に訪問している。

米財務省のシガル・マンデルカー財務次官は、訪問先のスイスで記者会見を行い、リブラやビットコインなどの仮想通貨に対してマネーロンダリングの遵守をする必要があると強調した。

「ビットコインだろうが、イーサリアムであろうが、リブラであろうが、我々のメッセージは同じだ。マネーロンダリングとテロ資金供与対策が最初からデザインの中に組み込まれてなければならない」

またリブラ批判の急先鋒であるマキシン・ウォーターズ下院議員は8月にスイスを訪問。スイス当局の関係者と会談したが、「リブラへの懸念は払しょくされていない」と声明を出した

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編集・翻訳 コインテレグラフ日本版