米仮想通貨取引所クラーケンのジェシー・パウエルCEOは、4月14日に上昇したコインベース株(COIN)のパフォーマンスが冴えないことを受け、2022年後半に予定していたクラーケンの上場の方法を再検討している。
6月11日のフォーチュンの記事によれば、パウエル氏は、コインベースによる直接上場は「ロックアップがなく、インサイダーが何十億ドルも株を売却することができた」と指摘。それがコインベース株を押し下げる結果になったとみる。そのため、クラーケンは現在、新規株式公開(IPO)をより「真剣に」検討しているという。
以前、クラーケンは直接上場による株式公開を検討していると表明していた。また特別買収目的会社(SPAC)を活用する方法は、クラーケンは「大きすぎる」とも述べていた。
上場に向けたロードマップはまだ明確ではなく、パウエル氏はフォーチュンとのインタビューで、上場方法を決める前に、「来年後半のマーケットがどのような状況であるかを見る必要がある」と述べている。
コインベース株は4月14日の上場時には327ドルで取引されていたが、現在は221ドルで上場時から32.4%下落している。上場するまでの熱狂的な雰囲気にもかかわらず、そのパフォーマンスは勢いに欠ける状態だ。
インタビューの中で、パウエル氏は、コインベース株のパフォーマンス低迷について、伝統的な金融機関やウォール街のアンチ仮想通貨の姿勢に起因している部分もあると指摘した。仮想通貨の成功によって「失うものがたくさんある」プレイヤーが数多くおり、そういうプレイヤーたちは仮想通貨に抵抗するだろうと、パウエル氏は指摘した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン