著者 クラーケン・インテリジェンス

クラーケン・インテリジェンス(Kraken Intelligence)は、クラーケンのリサーチ・チームであり、事実とデータに基づく仮想通貨関連の本質的で実用的なレポートの配信を目指している。伝統的な金融市場と仮想通貨市場の双方での知見を活かし、毎日の相場分析メモであるOTC Dailyや月間レポートなどで、最新の業界動向についてコンテンツを生み出している。

ブロックチェーン上の取引データを分析して仮想通貨トレードに活かす手法は「オンチェーン分析」と呼ばれる。クラーケン・インテリジェンスは、毎週、10個のオンチェーン関連チャートを更新してビットコインの歴史における相場の天井もしくは底と現在価格との距離を定点観測している。

今回の注目は、「ビットコイン強気相場 週間サポート」。2つの重要なサポートを下回ったことから、ビットコインが弱気相場入りした可能性が考えられる。

①イーサリアム対数回帰レインボー

イーサリアムの歴史的な価格推移を対数回帰で分析し、レジスタンスとサポートを測る指標。どの地点から測るかによってレジスタンスとサポートの水準は異なる。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「イーサリアム対数回帰レインボー」)

例えば、2018年1月につけた過去最高値に沿った対数回帰の線(Band8)を辿ると、今回のサイクルの天井は2万837ドル付近になることが分かる。

現在のイーサリアムはBand5(3676ドル)とBand6(6868ドル)の間にある。Band6に到達するには、現在の価格から80%上昇しなければならない。

②ホドル・ウェーブ(少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの割合)

少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの供給量全体に対する割合は54.6%で、2020年9月9日に記録した現サイクルの頂点である63.4%から8.8ポイントのマイナスとなった。

ホドル・ウェーブは5ヵ月ぶりの高水準を記録しており、上昇トレンド開始の可能性がある。価格上昇とともにホドル・ウェーブが上がれば、ビットコインが「スーパーサイクル」に入ったことを示唆することになる。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。