仮想通貨取引所マウントゴックスの元社長で、業務上横領の罪などに問われている、マルク・カルプレス被告は27日、最終弁論で改めて無罪を主張したNHKが27日に報じた。検察側は12月12日にカルプレス被告に対して懲役10年を求刑している

カルプレス被告は顧客資金を管理していた口座から自身の口座などに約3億4千万円を送金して着服したとして、業務上横領罪に問われている。また、現金残高を水増しする為に取引システムのデータを改ざんしたとして私電磁的記録不正作出・同供用罪にも問われている。

同氏は2017年7月の初公判で顧客から預かっている資金を使用した事を否認したほか、18年10月の公判で「会社からの貸付金として会計処理したものの、後から精算するだった」と改めて起訴内容を否定している。

NHKによれば、弁護側は27日の最終弁論の中で「横領の罪に問われた送金行為は会社の業務として行われたものだ。会社が経営破綻したのはハッキングによってビットコインを失ったのが原因で、それまでは顧客からの払い戻しの請求に対応できなかったことはなく、顧客にも会社にも損害を与えていない」と述べ、改めて無罪を主張した。

NHKによれば、判決は来年3月15日に言い渡される予定だ。