ビットコインが年初来で2倍以上上昇していることについて「デッド・キャット・バウンス」にすぎないという見方が出ている。今朝の高騰前の26日、Yahoo Finance!に英国のマーケット分析企業The Motley Fool UKのケビン・ゴッドボールド氏が寄稿した。
デッド・キャット・バウンスは「死んだ猫でも高いところから落とせば弾む」という意味で、本質的な内容が伴っていない上昇のことを指す。
(出典:TradingView「ビットコイン/米ドル(年初来)」)
伝統的な株式市場のアナリストであるゴッドボールド氏は、最近のビットコイン価格上昇を見抜けなかった理由は、株と違って基盤となるビジネスや資産が割安なのかどうかが分からないからと説明した。ビットコインは「予測できるツールが私の手元にない」とし、あるとすれば「投機家たちの心理を読むこと」と指摘。「価格が下げ止まったように見える」という理由で投機家は1月からビットコインを集め始めているようだと述べた。
「『ビットコインが動いている』。そしてさらなる買いも起きている。だからビットコインは上昇し、上昇すれば上昇するほど投資家はさらに勢いよく乗っかってくる」
その上でゴッドボールド氏は、「ビットコインに関して良くも悪くも何も変わっていない状態」でありまさに「デッド・キャット・バウンス」の要素が入っていると述べた。今後投機家は「火力」をなくし、ビットコインは再び急落するだろうと述べた。
「ビットコインはこれまでにないほど危険に見える」。ゴッドボールド氏は結論づけた。
最近のビットコインに対して一時的な調整やプルバックを警戒する声は根強い。
例えば、今朝方の高騰についてFOMOによる上昇であり大規模な調整が控えているかもしれないという見方が出ている。
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ただ長期的にはビットコインはとりわけ金に代わる安全資産、デジタルゴールドとして役割を果たすという見解がある。
米国主要メディアや大手銀行のアナリストなども最近の米中貿易戦争による伝統的なマーケットの冷え込みと、それに相関しないビットコインという関係に注目している。また、米国の若者世代の間では、圧倒的に金よりビットコイン投資に興味があるという情報も出ている。