イーサリアム関連技術開発を手がけるコンセンシス創業者のジョセフ・ルービン氏は、大阪で開催されているDevcon5で10日で、仮想通貨の成功の条件を満たす仮想通貨はビットコインとイーサリアム以外にないと述べた。

ルービン氏によると、仮想通貨の成功の条件には「分配」「収入」「価格上昇」「コンプライアンス」の4つがある。全てのトークンを幅広く公平に分配し、成長のために十分な収入を獲得し、投資家を引き付けるために価格が上昇する必要があり、規制コンプライアンスを遵守する必要がある。

ルービン氏は、ビットコインとイーサリアムが立ち上がって以降で様々なトークンが出現したが、「全ての条件をクリアしたものは1つもない」と述べた。将来の利益を約束するトークン、つまり証券を発行するのであれば「トークンは適切に幅広く発行されず、コミュニティーが強くならない」と述べた。

その上でルービン氏は、dApps(分散型アプリ)のライバルであるEOSについて、「EOSが採用したようなトークン発行のモデルはシャットダウンされるだろう」、「SECも十分に気づいている」と切り捨てた。

EOSは先日SEC(証券取引委員会)によってICO(イニシャル・コイン・オファリング)が未登録だったとして罰金を課せられている

「イーサリアム開発者を100万人に」

またルービン氏は10日、来年にイーサリアム開発者を100万人にするという目標を掲げた。

OneMillionDevs.comというこのイニシアチブは、ブロックチェーン技術開発者やハッカーなどに奮起を促し、イーサリアム上のスマートコントラクトやアプリの開発にスキルを活かすことを目指す。

ルービン氏によると現在、世界に3000万人のソフトウェア開発者がいる。60万人がオープンソース、1200万人がJava、800万人がPython、2000万人がiOS、300万人がマイクロソフト、1万5000人がLinuxにいると推定されている。

一方、ブロックチェーン開発者は数万人に止まっている。イーサリアムの開発に携わる開発者の数が一番多い。

ルービン氏は、会場に詰めかけた開発者に対して「今後数日から数週間にかけて知り合いの開発者に連絡をしてイーサリアムの開発に引き込んで欲しい」と要求。「やばいなこれ」(Holy shit)の瞬間を共有してもらおうと呼びかけた。