リップル共同創業者のジェド・マケーレブ氏が設立した非営利団体「ナビゲーション・ファンド(Navigation Fund)」は、大規模な機械学習モデル向けのリース可能な容量を提供することで、AIチップ不足に取り組んでいる。10月29日に正式にローンチされた新しいクラウドは、時間単位、月単位、長期契約で利用できる。
同団体の子会社であるボルテージ・パーク(Voltage Park)は、ウェブサイトの声明で、「ピーク性能が必要な大規模なユーザーに、ベアメタルへのアクセスを提供している」と述べ、2024年初頭までにサービスを拡大する予定だという。NVIDIA H100グラフィック処理ユニット(GPU)を約24,000個、相互接続されたクラスターにグループ化している。
ボルテージ・パークは現在、1560個のGPUを対象に、1~3か月の契約をオークションで販売している。同社は発表で次のように述べている。
「最先端の機械学習コンピューティングの市場は破綻している。スタートアップ、研究者、さらには大規模なAIラボでさえ、機械学習のトレーニングに最新のチップへのアクセスを買ったり借りたりするために必死になっている。私たちは、機械学習インフラをすべての人に利用できるようにする使命がある。」
ナビゲーション・ファンドは2023年に設立され、今年は少数の助成金を提供する予定で、2024年初頭にプログラムを拡大する計画だ。AIの安全性に加えて、さまざまな課題の解決に取り組む予定だ。
億万長者のマケーレブ氏は、マジック:ザ・ギャザリングのカード取引のためにMt. Goxを設立し、その後、2011年にビットコインの取引所として再利用し、3年後に崩壊する前に売却した。その後、リップル・ラボスの共同創業者となり、リップルを辞任した後、ステラ・ブロックチェーンの共同創業者となった。また、2022年にスペースステーションのスタートアップを設立し、イーロン・マスクのスペースXと提携している。