岩手銀行など4行 ブロックチェーン採用の「金融サービスプラットフォーム」でサービス開始

岩手銀行は、ブロックチェーン技術と独自暗号技術を組み合わせた「金融サービスプラットフォーム」において、電子交付サービスを開始すると発表した。金融サービスプラットフォームは、青森銀行、秋田銀行、山梨中央銀行との共同構築によるもの。同行のプレスリリースで3月1日に明らかにした

金融サービスプラットフォームは、金融機関・事業者が共同で金融関連サービスを提供できるようクラウドベースで構築した、サービス提供基盤。マルチバンク認証機能を統合しており、ユーザーは金融機関を意識することなくサービスを利用できる。金融機関以外の企業の場合でも、自社ウェブサービスを金融機関ユーザーに展開できるほか、金融機関の認証機能と決済機能を自社サービスと組み合わせて提供できるようになる。

「金融サービスプラットフォーム」のイメージ:岩手銀行「金融サービスプラットフォームのサービス開始について」

従来、このような共同サービスを従来データベースで構築する場合、銀行間におけるデータ分別管理が複雑になることに加えて、データの信頼性確保が課題になりやすかった。金融サービスプラットフォームでは、ブロックチェーン技術と独自のデータ暗号化技術を組み合わせることで、相互にデータを開示することなく、安全かつ低コストで連携サービスを構築できる

また、今回提供の電子交付サービスは、法人向け帳票を電子的に交付するもの。単一の画面で複数の金融機関や企業から帳票データを受け取り、管理できるようにした。交付した帳票データはブロックチェーンに格納されるため、交付側やシステム管理者側でも改ざんできず、証拠能力が他の電子交付サービスより格段に高い点が特徴となっている。

サービスを共同展開するため、サービス提供側の金融機関・事業者は、単独で構築するよりも、比較的安価にシステムを構築できる。郵送費および郵送のための作業費も大幅に削減可能という。

「電子交付サービス」のイメージ:岩手銀行「金融サービスプラットフォームのサービス開始について」

今回の取り組みは、「金融サービスプラットフォームコンソーシアム」の活動の一環。2017年1月、岩手銀行が日本アイ・ビー・エムと協力しブロックチェーン技術を活用したサービスの実証実験を開始。試作システムの完成後、ブロックチェーン技術を活用した金融サービスプラットフォーム導入検討・情報共有を行う組織として同コンソーシアムが同年7月に組成された。金融サービスプラットフォームは、2018年に構築を始め、11月に試験運用を開始した。

現在のコンソーシアム会員は、青森銀行、秋田銀行、沖縄銀行、岩手銀行、筑邦銀行、山梨中央銀行、アイシーエス、日本アイ・ビー・エムなど24会員。金融サービスプラットフォームの運営は、2019年2月12日に設立されたフィッティング・ハブが行う。