麻生太郎財務相は9日、1万円札と5千円札、千円札の紙幣を刷新すると発表した。複数のメディアが報じた。新紙幣の発行は、2024年度の上期が目処になるという。

新しいお札の顔は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎だ。麻生氏は導入時期について、「偽造防止の観点からこれまで約20年ごとに変えてきた」と説明。前回、紙幣刷新をしたのは2004年だ。ただ、1万円札の顔が変わるのは、1984年以来となる。

狙いは?

紙幣の刷新をする政府の狙いはなんだろうか?

一つにはキャッシュレス化の推進があるのではという見方が出ている。日本経済新聞は「新紙幣への切り替えには、企業が現金自動預け払い機(ATM)や両替機、自動販売機などを更新する必要がある」と指摘。これにはコストや時間がかかるため、キャシュレス化が進むきっかけになる可能性があるとみている。

一方、参議院議員(日本維新の会)の藤巻健史氏は、将来を予言するかのように以下のようにツイートした。

モルガン銀行時代は「伝説のディーラー」と言われていた藤巻氏は、異次元の量的緩和という非伝統的な金融政策を続けてきた日銀に対する信用が失墜し、ハイパーインフレと円暴落が起きるXデーは近いとみている。

藤巻氏は、今年2月にコインテレグラフ日本版のインタビューに答えて、日銀危機が顕在化し、預金封鎖や新券発行という事態になったら、仮想通貨は急騰すると予想。昭和2年や昭和21年に行われた預金封鎖と新券発行は明治憲法下だったから実行可能だったが、私有財産権が確立している現憲法下で同じことができるかは分からないと述べていた。