イスラム諸国を対象にした開発機関である、イスラム開発銀行(IsDB)は、銀行間ブロックチェーンツールの開発のために、チュニジアのスタートアップと連携することとなった。11月29日付のプレスリリースで明らかとなった。

IsDBは民間の子会社イスラム民間開発公社(ICD)を通じて同プロジェクトを進めるが、イスラム金融機関の流動性管理を改善し、全体的な効率性を高めるのが狙いだ。

IsDBは、チュニジアに拠点を置き、「イスラムの原理に基づいたオルタナティブな金融ソリューションにフォーカスした投資顧問会社」と自社を形容する専門企業iFinTech Solutionsとの合意に署名した。

この取り組みにブロックチェーンを利用する理由は、各国の中央銀行が提供する資金調達オプションの利用を制限される中、イスラム銀行が世界の舞台で抱える相対的に不利な立場にある、とロイターは12月3日の記事の中で指摘している。

ICDのアイマン・セジニーCEOはプレスリリースで次のように述べた。

「ITは金融システムで常に重要な役割を果たしていく。我々は絶えずサービス志向の戦略を追い求め、シャリーアに従った革新的なフィンテックソリューションでパートナーを支えていく」

イスラム金融と仮想通貨・ブロックチェーンでは様々な取り組みが進んでいる。アブダビに拠点を置くアル・ヒラル銀行がブロックチェーンを用いた「初のスクーク(イスラム債券)取引」を行っている。