仮想通貨・ブロックチェーン技術の存在感が高まるに伴い、米国の政治家の間でもこのトピックへの関心が高まっている。

19日にシンガポールで開催されたブルームバーグ・ニューエコノミーフォーラムに登場した、元民主党大統領候補であり元国務長官のヒラリー・クリントン氏は、仮想通貨は「興味深い」技術であると同時に、米ドルを弱体化させ、国を不安定化させる力を持っていると語った。ヒラリー・クリントン氏はもはや民主党のリーダーではないが、仮想通貨に関する同氏の見方は、デジタル資産に批判的なエリザベス・ウォーレン上院議員のような他の有力政治家と共鳴するものである。

ヒラリー・クリントン氏の発言は、ロシアによるサイバー攻撃や偽情報流布の問題について議論する中で出てきたものだ。ランサムウェア攻撃にビットコインなどの仮想通貨が使われていることも念頭にあるとみられる。

一方、ヒラリー氏の夫であるビル・クリントン元大統領は、2018年にリップルのSWELLカンファレンスに登壇し、ブロックチェーンの可能性は「驚くほど素晴らしいものだ」と発言している。また規制のあり方について「金の卵を産むガチョウ」を殺さないように気をつけるべきという見解を示していた。