独自動車部品大手のロバート・ボッシュがグループ会社のベンチャーキャピタルファンドを通して、大量のIOTAトークンを投資目的で購入したと発表した。ボッシュによる分散台帳技術への投資は今回がはじめて。

 これをうけて、IOTAは日本時間で19日夜から20%急騰している。

 IoTに特化した仮想通貨であるIOTAは多くの大手企業が参画する「データマーケットプレイス」を発表して以来ここ1ヶ月で急進。もともと1ドル以下で推移していたが現在は5ドル以上で取引されている。時価総額は1.6兆円でライトコインの後につける。

 ボッシュはIOTAトークンの取得に加え、ファンドからホンチュアン・ジャン博士をIOTA基金の諮問委員会に参加させる。

 ボッシュの狙いは、IOTAの有する「タングル」技術にあるようだ。これはDAG(有向非循環グラフ)とよばれるブロックチェーンの一種で、IoTに接続された機器同士のデータのやり取りを円滑化するものだ。従来のブロックチェーンのとは異なり、取引に手数料がかからないとされる。

 ジャン博士は「IOTAのチームと1年間以上仕事をし、IoTにおける機器間の通信、セキュリティ、決済の根底技術になり得る革新的なタングル技術に興奮している」。