IBMが、ブロックチェーン基盤の盗難防止システムの特許を申請した。IoT(モノのインターネット)ベースの高度センサーや指定物の高度データを記録可能なブロックチェーン、高度追跡サーバーにより、個人所有物の高度を測定・追跡することが可能だ。配達後の荷物をドローン(無人航空機。UAV)を利用し盗むことを防げるという。米国特許商標庁(USPTO)が11月12日、申請内容を公開した。

ドローンを利用した遠隔地からの窃盗の問題

IBMの文書によると、ドローンが普及したことで、オンラインショッピングなどで購入した荷物の無人配送が人気となっているという。荷物の受け取り場所に必ずしも人間が物理的に存在している必要がない点が、ドローン配送の利点となっているそうだ。

一方このメリットは、無人配達完了後の荷物を監視する人間・システムが存在せす、悪意のある第三者が別のドローンで容易に盗み出せる(あるいは破壊できる)リスクがあることも示しているという。

「ドローン利用、オンラインショッピングの隆盛が組み合わさった結果、無人配送後に(個人宅などの)玄関先に残された荷物を、悪意を持つ者が別のドローンで持ち去る可能性が浮上している」

プライバシーとセキュリティの問題に取り組む

IBMは2019年9月、ドローンに由来するプライバシーとセキュリティ問題に対処できる、ブロックチェーン基盤システムの関連特許を申請した。例えば高解像度センサーおよびカメラ搭載ドローンの場合、これら機能が動作するたびにブロックチェーンに記録することなどを提案している。

【関連記事:IBMがドローンにブロックチェーン活用 出願特許数もアリババに迫る

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン