米国の多国籍テクノロジー企業であるIBMが、あらゆる規模の企業におけるブロックチェーンの使用を促進する手段として、新たなIBMブロックチェーン・スタータープラン(ベータ版)を立ち上げる計画だ。IBMがブログなどで発表した

 IBMブロックチェーン・スタータープランは、ベータ版の期間中は無料だが、正式版のプランが完全に実装され次第、30日間の無料トライアルが利用できるようになる。米放送局CNBCは21日、このスタータープランは、「ブロックチェーンのアプリケーションの開発を目指す企業に向けた、現在流通しているビッグブルーの企業向けプランの割安な代替プラン」であると説明している。
IBMブロックチェーンのゼネラル・マネージャーであるマリー・ウィック氏は、

「IBM現在、250以上のアクティブなブロックチェーン・ネットワークを持っている。このスタータープランは、IBMブロックチェーンプラットフォーム上でソリューションを構築したいと考える初期段階の開発事業や、パイロット事業に最適」

 と述べ、「IBMのネットワークとスケーリング構築に関する専門知識は、計り知れないほど貴重であり、幅広いエコシステムにわたり共有されることになる」と強調した。

 IBMは16年、ベンダーからサプライヤーへの調整を最適化するために、社内の金融サービス業にブロックチェーンを使用し、ブロックチェーン技術を社内でテストし始めた。さらに、食品(具体的にはマンゴー)のサプライチェーンに関するブロックチェーンのテストプログラムに向けてウォルマートと提携を結んでいる。

IBMが「Think 2018」のライブ配信中にコインテレグラフの派遣記者であるモリー・ザッカーマンの質問に応じる様子

 IBMは19日に、ブロックチェーン技術を使用する塩粒より小さい世界最小のコンピューターが、いずれ毎日使用する物やデバイスに組み込まれるようになることについて発表した。