仮想通貨取引所マウントゴックス(Mt.Gox)の元CEOであるマルク・カルプレス氏が二審でもデータ改ざんについて有罪判決を受けた。カルプレス氏は、コインテレグラフジャパンに対して、この判決は「危険だ」とコメント。今後、弁護士と相談して、上訴するかどうかを決めると述べている。

一審の東京地裁は、カルプレス氏は同社の取引システムに接続し、自身の口座に3350万ドルを入金されたように改ざんしたと認定。二審も一審の認定を支持した。カルプレス氏側は「口座の残高を増やしたことは会社側の意思に沿っており、不正ではない」などと主張していた。

カルプレス氏は、今回の評決について、次のように指摘している。

「この評決は、会社が経営陣や株主とは異なる独自の『意思』を持っているという、検察側が持ち込んだ概念に依存している」

そして、このようなことを裁判所が支持することは「危険なことだ」と主張している。

「これは危険だと私は考える。会社が失敗した場合、その経営者は、ある時点で会社の意思であると検察が認定したことに反対する行動を取ったとして起訴される可能性があるからだ」

今後、カルプレス側は、今後上訴するかどうかを弁護士と相談して決めるとしている。