仮想通貨取引所HTX(旧フォビ)は、9月末にハッカーによる盗難資金が返還されたことを受け、250ETHの報酬をハッカーに発行した。

9月25日、HTXのホットウォレットから当時約800万ドル相当の5000ETHが引き出された。ハッキングが発生した直後、同社はハッカーに連絡を取り、彼らの身元を知っていると主張した。

HTXは、10月2日までに資金の95%を返還すれば、ハッキング被害額の5%に当たる約40万ドル相当の5%の報酬を支払い、法的手段を取らないと提案した。

フォビ・グローバルの投資家であり、HTXのアドバイザーであるジャスティン・サン氏は10月7日のX(旧Twitter)での投稿で「ハッカーは正しい選択をした。業界の皆さんの協力に感謝したい」と述べた。

サン氏はさらに、「ブロックチェーンのセキュリティを強化し、ユーザー資産を保護することは決して簡単な仕事ではなく、私たちは休みなく取り組んでいる。ユーザー資産の完全なセキュリティを提供することは、常に私たちの目指す目標である。私たちのユーザーやコミュニティからの継続的なサポートに感謝している」と付け加えた。

2023年の第3四半期にハッカーの活動が急増している。ブロックチェーンセキュリティプラットフォームImmunefiの最近の報告によれば、2023年のQ3に仮想通貨とWeb3のプロジェクトや企業で76件のハックが発生している。これは、2022年のQ3の30件と比較して倍増している。

HTXがハックされた同じ週に、分散型クロスチェーンプロトコルのMixin Networkも第三者のクラウドサービスプロバイダーのセキュリティを破られ、約2億ドルが不正に取得された。

Mixin Networkは資金の返還のために2000万ドルの報奨金を用意したが、資金の回収が難しい状況だ。

10月6日、米国国家安全保障問題担当大統領副補佐官のアン・ノイバーガー氏は、Mixinの不正流出の背後に北朝鮮のハッカーがいる可能性があると話した。