家電メーカーのHTCは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)ネットワークなど、多くのブロックチェーンをサポートするスマートフォン「HTCエクソダス」を発売する計画だ。PCMagが15日に報じた。

 バーチャルリアリティ向けスマートグラスHTCバイブの開発者フィル・チェン氏が、ニューヨークで開催されている仮想通貨会議コンセンサスで発言した。同氏は、発売予定のスマートフォンが、ビットコイン、イーサリアム、ライトニングネットワーク(LN)、ディファニティ(Dfinity)ネットワークなど、多数のブロックチェーンプロトコルをサポートすると強調。HTCの使命は、根底にあるプロトコルが専用ノードの基盤を拡大するのを支援するために、ブロックチェーンのエコシステム全体をサポートすることだと述べた。

 このアンドロイド端末は、普遍的な仮想通貨ウォレットと、安全なハードウェア・エンクレーブを搭載すると伝えられている。チェン氏は、HTCエクソダスが安全性とデータ保護の高い基準を提供することについても強調した。

「最終消費者が、中央機関を必要とせずに、閲覧履歴、身元情報、資産、ウォレット、メール、メッセージ交換などの自身のデータを本当の意味で保有できるような世界を見たいと思う」

 HTCのモバイル機器の世界市場シェアは、11年に11%近くだったのが、昨年には1%未満にまで縮小した。HTCのハイエンドスマートフォンの生産台数は、今年は50万~100万台の見込みだ。

 同社の他にブロックチェーン・スマートフォンを開発している企業には、ブロックチェーン向けのOS開発者およびサプライヤーであるシリン・ラボがある。鴻海科技集団(フォックスコン・テクノロジー・グループ)傘下のFIHモバイルを製造元として、ブロックチェーン・スマホを開発することで合意している。