ビットコイン価格は51000ドルのサポートで反発した。50000ドルレベルが年初来75%上昇しているレベルであることから、これはポジティブと捉えられるだろう。
ただ、ビットコインの現在のシナリオが徐々に弱気になっている中、ファンダメンタルズはどのようになっているのだろうか。
最近の下落は、4月23日の15億5000万ドルのオプション満期に影響されている可能性がある。既報のように、57000ドル以下では弱気派が3億4000万ドルのアドバンテージを持っている。これは、過去8日間で18%の下落にもかかわらず、プロトレーダーが中立的なスタンスを維持した理由につながる。

一方でウィリー・ウーなどの一部アナリストは、中国で起きた炭鉱事故がビットコインのハッシュレートの下落を引き起こしたと指摘する。これに加えて新疆ウイグル自治区で起きた停電によって、ビットコインネットワークの処理能力が19%低下したとされ、石炭資源へのエネルギー依存が大きいことが露呈した。
しかし、トレーダーは最近のビットコイン価格の調整局面でもポジションを増やしていないことがわかっている。
トレーダーは売ってもいないが、買ってもいない
主要仮想通貨取引所は、トレーダーのネットポジションから、買い持ちなのか売り持ちなのかのデータを提供している。このデータには、現物や証拠金、先物取引でのポジションを分析している。これによってトレーダーが強気なのか、弱気なのかがわかる。ただし、取引所ごとに手法が異なるために絶対的に信用できるわけではないことに注意が必要だ。

上記のチャートは、ビットコイン価格が6万ドルを超えていた4月14日から17日にかけて、トレーダーがエクスポージャーを増やしたことを示している。一方で過去5日間では、比較的フラットな状況だ。
注目なのが、OKExの22日のロング比率1.49が、17日の1.75よりも低いことだ。これからは、過去5日間でトレーダーがポジションを減らしたことがわかる。
バイナンスでも同様の傾向が見られ、ロング・ショート比率は17日に1.25でピークに達している。22日の1.18という数値はわずかにロング有利ではあるものの、過去3週間で見ると低い値だ。
最後にフォビでは14日から18日の間でロングポジションを増やしたが、比率は0.90で安定している。
このことから、ビットコインが14日の天井から20%の調整で52000ドルのサポートを試す中でも、ロングポジションが追加されていないことは間違いない。
ただし、投資家は早急に結論を出す前に、金曜日のオプション満期を待つことをおすすめする。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン