4日の仮想通貨(暗号資産)ビットコインは8500ドルのサポートから反発し、8700ドル付近を推移している。半減期まで残り約1週間。今後の市場動向に影響を与える指標を確認しておこう。

半減期まであと8日

やはり何と言っても最も注目すべきなのは仮想通貨ビットコインの半減期だ。5月12日に予定されているこのイベントは、マイナーに支払われるブロック補助金が現在の12.5BTCから半分の6.25BTCになる。ビットコインの供給量を50%減らし、価格の上昇圧力になる。

半減期は過去2回あった事例から、需要に大きな影響を与える。

この半減期の影響についてはストック・フローモデルによってまとめられており、大きな価格変動は半減期後の1〜2年後に訪れることが示されている。

Bitcoin stock-to-flow model as of May 4

(出典:PlanB「5月4日時点のビットコインのストック・フローモデル」)

ビットコインと株価の関係

ビットコインは株価との相関が指摘されている。

3日時点ではS&P500とダウ先物は3%下落。これはすぐにビットコインに波及し、ビットコインの8500ドルからの反発につながった。現在は8700ドル付近を推移している。

しかし、米国と中国による新型コロナウイルスのパンデミックの発生と収束を巡った争いが貿易摩擦に火をつけ、投資家心理に重くのしかかっている。

Bitcoin versus S&P 500 1-year chart

(出典:Skew「ビットコインvsS&P500 1年チャート」)

ファンダメンタルズは史上最高を推移

ビットコインのネットワークのファンダメンタルズは、価格の上下にかかわらず、上昇基調を維持。ハッシュレートと採掘難易度はともに史上最高値を推移している。Bitcoin hash rate 1-year chart

(出典:Blockchain.com「ビットコインのハッシュレート」)

採掘難易度は明日、半減期前の最後の採掘難易度調整を迎える。現在は約0.5%の小幅なプラスが予想されている。

ビットコインの採掘難易度は2週間ごとに変更され、一般的にネットワークに参加するマイニングパワーが大きければ、採掘難易度は上がり、逆にパワーが小さければ、難易度は下がる。ハッシュレートと採掘難易度がともにプラスで動いていることは需要の高まりと言えそうだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン