金融政策関連のシンクタンク「公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)」は、デジタル通貨研究所の立ち上げを発表した

デジタル通貨研究所は、デジタル通貨と従来のバンキングの世界の間を繋げることを意図しており、ホールセール・リテールの決済手段や、中央銀行デジタル通貨(CBDC)にフォーカスしている。

CBDCへの関心高まる

OMFIF自体は2018年以降、デジタル通貨とCBDCに関するレポートを発行している。OMFIFのフィンテック研究の責任者を務めるバイン・パテル氏は、新しい研究所について次のように語っている。

「今後数年のうちに、ホールセールとリテールの両方で、そしてユーロ圏を含む多くの地域で、中央銀行デジタル通貨のプロジェクトがさらに増えると考えている」

今回の新しい研究所の創設メンバーには、政策立案者や技術者、金融関係者、規制当局者のほか、Cypheriumのようなブロックチェーン企業なども参加している

パテル氏は、このような企業は「政策専門家や金融アナリストの間の議論に技術的な専門知識を提供する」と説明している。

すべての視点を考慮する

デジタル通貨研究所は定期的に会合やフォーラムを計画しており、公的機関と民間企業のメンバーが関連する問題について話し合う場をつくる。

最近のOMFIFの会合の出席者には、欧州中央銀行や国際決済銀行、日本や中国、豪州などの中央銀行が含まれている。

Cypheriumのスカイ・グオCEOは、多くの経済学者や金融政策立案者にアクセスできるメリットがあると説明している。

「研究所のイベントや会議を通じて、Cypheriumの技術がグローバルな金融システムに役立つ実用的かつ詳細な方法を探ることができる。世界や市場は絶えず変化する不確実な時代にある。ブロックチェーンは議論の余地のないイノベーションの1つになり、私たちの時代のエンジンであり、それは私たちがより豊かな未来に向かって進むのに役立つだろう」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン