ビデオゲーム小売大手のゲームストップ(ティッカー:GME)が、ビットコイン(BTC)への投資に乗り出す見通しとなった。CNBCが3月25日に報じたところによると、同社の取締役会は、企業資金の一部または将来的な社債発行を活用して、ビットコインおよび米ドル連動型ステーブルコインを取得する計画を全会一致で承認したという。

同日発表されたゲームストップの2023年第4四半期決算報告書でも、ビットコインおよびステーブルコインの取得意向が明記されており、計画の正当性が裏付けられた。

「当社の投資方針は、ビットコインおよび米ドル建てステーブルコインを含む特定の仮想通貨への投資を許可している」と財務報告書には記されている。

2024年2月1日時点での現金準備高は47億7000万ドル超に達しており、前年の9億2170万ドルから大幅に増加した。

第4四半期の純売上高は12億8300万ドル、通期(2024会計年度)では38億2300万ドルだった。

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GameStop’s quarterly financial statements. Source: GameStop

ストラテジー社の手法にならうゲームストップ

ゲームストップはパンデミック期に「ミーム株」として突如注目を集め、同社の業績はV字回復を遂げた。2023会計年度には黒字転換を果たし、経営再建に成功しつつある。

2月には、ゲームストップがビットコインへの関心を持っているとの噂が広まり、GME株が上昇。さらに今月初めには、ゲームストップのCEOライアン・コーエン氏が、ビットコイン強気派として知られるストラテジー(旧マイクロストラテジー)会長マイケル・セイラー氏と一緒に写ったキャプションなしの写真をSNSに投稿し、憶測がさらに強まっていた。

それから1カ月以上が経過し、ゲームストップはついに、ビットコインをバランスシートに組み込むというストラテジー社の戦略を模倣する姿勢を明確に示した形だ。

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Source: Ryan Cohen

一方、セイラー氏率いるストラテジーは今週、新たに6911BTCを追加購入し、保有量は50万6137BTCに達したと発表した。これはビットコインの全供給量のおよそ2.4%に相当する。