仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルの創業者であるマイク・ノボグラッツ氏が、米CNNのインタビューに答え、ビットコインは2021年までに3倍になり、過去最高の2万ドルに到達するという見方を示した。一方、米株式市場について「泡だらけ」と表現し、過熱感に警鐘を鳴らした。

ノボグラッツ氏は相変わらずビットコインに強気だ。バイナンスで7500BTCがハッキングされたにもかかわらずビットコインの下げ幅が限定的だったことについて理由を問われた際には、「我々は強気相場に入っているからだ」と回答。「強気相場では悪いニュースでも消化できる」と述べた。

ただ、取引所に対するハッキングは業界にとっての懸念材料とし、規制がさらに厳しくなるかもしれないと指摘。取引所は、その前に自主規制を強化すべだと話した。

ビットコインに対しては強気のノボグラッツ氏だが、アルトコインに関してはまだ確信を持っていない。

同氏は、ビットコイン以外のアルトコインが同じ速度で上昇しない点が前回の強気相場と異なると指摘。とりわけイーサリアム(ETH)とリップル(XRP)はユースケースを証明しないといけないと述べた。

「118ある元素の周期表の中で金だけが(ただ存在するだけで)価値保存手段として機能している。銅に価値があるのは、我々が使うからだ」

ノボグラッツ氏は、今年2月時点でも「次の上昇相場の際、ビットコインと他の仮想通貨の差別化が進む」と予想。ビットコインがデジタルゴールドとしての存在感を高めると話していた。

米株式市場は泡だらけ

一方ノボグラッツ氏は、米株式市場に対して「泡だらけだ」と警戒感を強めた。金融緩和路線に変更した米連邦準備制度理事会(FRB)について「誤った政策をとった」と批判し、「株のメルトアップの可能性もある」と予想した。

ノボグラッツ氏は、そうした過剰な熱狂ぶりはすでにIPO(新規株式公開)市場周辺で見られると述べた。

先日、仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOも、ノボグラッツ氏と同じような見方を示した。

FRBの金融緩和路線への変更の結果、「フリーマネー」がリフトやウーバー、ピンタレストなどIPOを控えている大規模なハイテク企業に注ぎ込まれた後、仮想通貨に向かうという見通しを述べた。