世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは7日、ハッキングによる「大規模なセキュリティー侵害」によって7000BTC(約44億円)が引き出されたと発表した。

バイナンスによると、ハッカーたちは複数のユーザーのAPIキーなどの情報を盗み、フィッシングやウイルス攻撃など様々な技術を駆使したという。1回の取引で、7000BTC(約44億円)の引き出しに成功したという。

バイナンスによると、上記以外の取引は影響を受けていないという。被害を受けたのはバイナンスのビットコイン保有量の2%が保管されているホットウォレット(オンラインでの資金を管理するウォレット)だけだという。他の全てのウォレットは安全だそうだ。

バイナンスは、ハッキング被害発覚後、すぐにすべての出金を停止した。また、緊急時に保険のために用意されたSAFUファンドを使って、ハッキングによって失われたビットコインを補償するとしている。

バイナンスは、今後、1週間ほどをかけてセキュリティー体制の見直しを図る。進捗状況はその都度伝えるそうだ。

追記
バイナンスは8日、ジャオ・チャンポン(通称CZ)CEOによるAMA(何でも聞いて)を予定通り日本時間5月8日正午から行うと発表した。今回のハッキング被害についてCZがどのような対策を発表するのか、注目だ。