マイク・ノボグラッツ氏率いる仮想通貨企業ギャラクシーデジタルが、アーリーステージの仮想通貨スタートアップを対象とした1億ドルのベンチャーファンド設立に向けて動き出している。報道によると、この資金の大部分は他の投資家から調達される予定だ。
ブルームバーグの報道によれば、ギャラクシーデジタルのベンチャー部門であるギャラクシー・ベンチャーズは、これまで自社資金を投資に用いてきたが、新たにギャラクシー・ベンチャーズ・ファンドIを他のベンチャーキャピタリストに開放することを決定した。同ファンドはスタートアップに対して最低100万ドルを投資する計画だ。
ギャラクシーは「有望なアーリーステージの企業に投資することで、デジタル資産エコシステムを継続的に支援する」ことを目的としているという。ギャラクシー・ベンチャーズが仮想通貨スタートアップに投資した例としては、ビットコインにゼロ知識ロールアップ(ZKロールアップ)をもたらすことを目指すプロジェクト「シトレア」に対する2月の270万ドルの資金調達ラウンドがある。
今回の報道は、昨年の停滞した仮想通貨市場を経て、ベンチャー資金が仮想通貨に戻りつつある中での動きだ。
3月の仮想通貨ベンチャーキャピタル資金は前月比で50%以上増加し、180件の投資を通じて11億6000万ドルが集まった。2022年4月以来で月間最高額となった。

1月に承認された米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)が仮想通貨の価格を上昇させ、年初から約50%の上昇を記録している中、ベンチャー資金の流入が加速している。
ビットコインは仮想通貨市場全体を引き上げている。今年の始まりには約1兆7000億ドルだった総仮想通貨市場時価総額は、現在2兆6100億ドルに達し、過去最高の3兆ドルに迫っている。