仮想通貨取引所FTXの債権価格が上昇している。1月25日の裁判所での聴聞を前に、債権者は仮想通貨での「現物」返済を求める要求が裁判所に認められることを期待している。

破産債権専門の投資銀行であり、FTXの債権に流動性を提供しているチェロキー・アクイジションによると、FTXの債権は現在、1ドルに対して80セントで取引されている。

FTXは、破産日の仮想通貨価格に基づいて債権者に返済することを提案している。しかし、FTXの債権者は、市場価格ではなく失われたトークンの数を考慮した「現物」の支払いを受け取りたいとしている。

チェロキー・アクイジションとClaims Marketから報告されたデータによると、300万ドル以上のFTXの債権は最大で80%まで上昇している。2022年11月ではFTXの債権価格が57%にまで達していたが、これは以前、FTXが人工知能(AI)企業への投資の成功によるものだとされていた。

他の破産した仮想通貨企業、例えばアラメダ・リサーチ、ジェネシス・グローバル、3ACローンズも、それぞれおよそ45%、67%、32%と大幅に債権価格を上げている。

FTXでは推定で100万人近くの債券者がいるとされている。FTXは破産手続きの中で、上位50人の債権者に対して31億ドルの負債があることを明らかにしている。最大の債権者には2億2600万ドルの負債があるという。

最近ではFTXとアラメダ・リサーチの管財人は、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の株式の3分の2以上を売却し、少なくとも6億ドルを調達したと報じられている

ブルームバーグの報道によると、FTXは1月11日にトラストがスポット取引型ETFに転換される前に、グレイスケール・ビットコイン・トラストの2228万株を保有していたという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン