トルコ全土で仮想通貨を使った決済が禁止される新たな規制が30日に迫る中で、同国で複数の仮想通貨取引所が捜査対象となっている。こうした捜査対象となり閉鎖された取引所ベビットコイン(Vebitcoin)の従業員4人が新たに詐欺の疑いで逮捕された。

ベビットコインは23日にウェブサイトに声明を掲載し、事業を停止することを発表した。理由として、トルコで予定されている仮想通貨禁止の新たな規制によって、取り付け騒ぎが起きたことを挙げた。

「当社は規制と要求に応えるために、活動を停止することを決めた」とウェブサイトでは掲載している。

ベビットコインは1日の取引量が6000万ドル近くに達し、ビットコインの取引が半数を占めるトルコ最大級の仮想通貨取引所だった。

24日にはトルコ南西の観光都市であるムーラの検察官、マハメット・ナディル・ヤーチ氏は地元メディアに対し、4人の従業員が不正行為の疑いで拘束されたと発表した。

「会社の本社およびいくつかの住所で行われた捜索・押収活動の結果、会社の役員および従業員である4人を拘束した。ムーラ警察のサイバー犯罪部門の捜査は、多面的かつ細心の注意を払って行われている」

現在はトルコの金融犯罪執行機関であるMASAKが捜査を行っているという。

今回の逮捕は、仮想通貨取引所トデックス社が閉鎖された時と同様の動きだ。トデックスも警察の手入れが入り、創業者がアルバニアに逃亡したとされ、全ての取引を停止した。その後、警察は75件以上の逮捕状を発行し、62人を拘束。出口詐欺の疑惑も出ている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン