金融安定理事会(FSB)のランダル・クオールズ議長は、フェイスブックの独自仮想通貨リブラをはじめとするステーブルコインが将来の「規制上の課題」になる可能性があるとの考えを示した。加えて、FSBがステーブルコインに対する「適切な措置」の検討を進めていることを明らかにした。

10月3日、ベルギーで開催された欧州バンキングサミットで行われた講演の中で言及した。FSBは主要国の中央銀行や金融監督当局などが参加する政府間組織だ。

米FRB副議長でもあるクオールズ氏は、リブラ構想の発表が、ステーブルコインに対する公共的な関心を大幅に高めることになったと強調。ステーブルコインには、潜在的にスケールする可能性があり、金融規制コミュニティは慎重にその対応を検討する必要があると述べた。

「今日の金融の安定性には小さなリスクかもしれないが、ステーブルコインやほかの暗号資産の潜在的な規模が規制上の課題をもたらす可能性があることは間違いない」

クオールズ氏によれば、G7はステーブルコインに対する予備評価を終えており、G20はFSBに今後の作業を主導するよう要請している。

「各国法域においてステーブルコインに適用される規制を特定する作業を既に開始しており、その評価が完了し次第、金融の安定性に悪影響を与えないようするために必要な措置についてG20に報告する」

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版