金融安定委員会(FSB)は16日、ビットコインなど仮想資産が金融の安定にもたらすリスクを監視するためのフレームワークを発表した。このフレームワークは、今月21〜22日にブエノス・アイレスで開かれるG20会議の前にG20の中銀や金融当局に送られる見通し。

 FSBはグローバル金融システムに関する提案をしたり、監督したりする国際機関。また、各国の金融当局の調整機関を務める他、金融セクターのポリシーを規制・監督するため、スタンダードの策定も促進する。

 声明によると、FSBは、決済・市場インフラ委員会(CPMI)と協業し、仮想通貨市場を監督するフレームワークを策定した。

 FSBは、仮想資産が現在の世界金融の安定にリスクをもたらしていないとの認識を示したが、市場の拡大速度、取引量、価格、仮想通貨デリバティブの登場などを考慮すると、より深くモニタリングする必要があると考えている。これらのメトリックスは、評価が下落した時の資産効果の潜在的なサイズを理解するのに重要という。

 レポートでは、スタンダード設定機関の仕事についても言及している。CMPIはブロックチェーン技術の導入に注力し、証券監督者国際機構 (IOSCO) はICO市場の見直しのためのコンサルネットワークを組織した。バーゼル銀行監督委員会(BCBS) は銀行のデジタル資産への直接的・非直接的な接触の程度を精査している。