金融イノベーターたちは米証券取引委員会（SEC）と長期的な視点で取り組んでおり、それは当然のことだとフランクリン・テンプルトンのデジタル資産部門責任者であるロジャー・ベイストン氏が述べた。
「SECは多くの規制機関と同様に、法的な前例に依存することを好む。これらの前例はしばしば法廷で設定されるため、これは我々が関与しているプロセスに過ぎない」とベイストン氏はコンセンサスイベントでコインテレグラフに語った。
ベイストン氏はSECの行動を経済を守るためのものであり、克服不可能なものではないと見ている。「我々が76年間も信頼のビジネスに従事しているのは、規律と忍耐、そして我々が直面するグローバルな規制当局との協力的な行動があるからだ」と語った。
ベイストン氏は昨年と比べてSECに変化が見られるとも指摘している。「今年はSECと非常に建設的な対話ができており、彼らのトーンの変化に期待している」という。
フランクリン・テンプルトンは2023年にフランクリン・オンチェーン米国政府マネーファンド（BENJI）を立ち上げたが、そこに至るまでには「SECと共に、ブロックチェーン技術のミューチュアルファンド運用への利用方法を明示し、教育するための実質的な5年間の旅」があった。
ベイストン氏は、トークン化されたマネーファンドをステーブルコインに例えた。預金者が運用者にお金を預け、運用者がそれを投資し、利益が運用者に帰属する。「銀行とマネーファンドは何十年も共存してきた。同じ構造が今後も続くと考えている」と述べた。
フランクリン・テンプルトンは仮想通貨に強気であるとベイストン氏は強調した。「我々は技術を信じており、したがって適切に構築された仮想通貨トークンがこれらの技術に価値を代表するものだと信じている」とのべた。
仮想通貨は30年前のテクノロジー株と同じくらい投資ポートフォリオにとって重要だとも彼は語った。
フランクリン・テンプルトンは、他の申請者よりも遅れて現物型イーサリアム上場投資信託（ETF）の申請をSECに提出した。SECは5月23日に他の申請と共に承認した。