新しいレポートによると、投資企業フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)の子会社であるフィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)は、ビットコイン(BTC)を「野心的な価値の保存手段」であり、問題のある金融システムに対する「保険ポリシー」であるとみなしている。

フィデリティは8兆ドルを超える資産を持ち、2018年10月にデジタル資産部門を立ち上げている。.

ビットコインは「野心的な価値の保存手段」

新しいレポートは、ビットコインが価値の保存手段として見なされるための基本的なテストを満たしているが、そのステータスをまだ確立していないとも指摘している。

「多くの投資家は、ビットコインが価値の保存手段の特性を持っているという点で、野心的な価値の保存手段であると考えているが、まだ広く受け入れられていない」

価値の保存手段としてのポテンシャルを推進するコアコンポーネントは、「分散型決済ネットワークとデジタル的に希少なネイティブアセット」にある。ビットコインのボラティリティは、ビットコインが価値の保存手段であるという主張への反対論に言及されるが、レポートでは「注目、開発、イノベーションを引き付ける」ため、ビットコインのボラティリティは採用に有益であると指摘している。

報告書の中では、プフェッファーキャピタルのジョン・プフェッファー 氏の言葉を引用している。

「世界のほとんどの人はまだ、ビットコインをデジタルゴールドとしては見ていない。人々がビットコインを異なる方法で見るようになれば、価格が調整されることになるだろう」

ビットコインは「保険ポリシー」

このレポートは、新型コロナウィルス(COVID-19)危機による金融政策に関する懸念に言及し、一部の人々が伝統的な経済への信頼を失っていることを示唆していると述べている。

「記録的な低金利、世界的な金融および財政刺激策のかつてないレベル、そして脱グローバル化の未知の結果は、認識と採用の火に燃料を追加している」

このような外的な要因が、ビットコインへの関心と投資を加速させていると、レポートでは指摘している。

また同時に若い世代がビットコインをより好意的に見るようになっており、高齢世代から若い世代へ富の移転が進めば、ビットコインにも追い風になるとも述べている。

「彼ら(若い世代)が彼らの富を継承し、成長させることになる。これはビットコインの採用のための重要な触媒となるだろう」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン