物流大手フェデックス(FedEx)のフレッド・スミスCEOは14日、ブロックチェーンがサプライチェーンにもたらす影響について確信していると述べた

 ニューヨークで行われた仮想通貨会議コンセンサス2018で発言した。各企業がブロックチェーンに適した事業形態をとるべき時が来たと話し、そうでない事業者は、おそらく滅びるとの考えを示した。

 ブルームバーグなどが報じたパネルディスカッションの内容によると、スミス氏は「私たちは、サプライチェーン、輸送、ロジスティクスにおいて、ブロックチェーンが大きな、大きな影響をもたらすことをかなり確信している」と述べ、次のように話を続けた。

「ブロックチェーンは、世界にまたがるサプライチェーンを完全に変えつつある、次の最先端分野だ」

 フェデックスは今年2月、同社は輸送業界におけるブロックチェーン技術の開発・浸透を目指す共同体、ブロックチェーン・イン・トランスポート・アライアンス(BiTA)に加盟した。BiTAには他に、鉄道事業者のBNSF、JDロジスティクス、GEトランスポーテーション・システムなどが加盟している。

 産業関連メディアによると、フェデックスがBiTAに加盟した時、同社がブロックチェーン技術に基づいた「物流における共通基準を作る」ことを目標に努力していると報じた。

 また、フェデックスはこれに先立ち、昨年10月にカナダのブロックチェーン研究所に加盟している。これはドン・タップスコット氏が主導者の一人となって創設した研究所で、「企業、政府、社会に対するブロックチェーン技術の影響についての信頼できる研究を行う」ことを使命としている。

 コインテレグラフは今月上旬、あらゆるサプライチェーン構造を近代化することが、民間だけでなく、世界各地の政府にとっても重要な関心事になっていることを報じた。今月の記事では、オーストラリア内務省が国内の商取引のサプライチェーンにブロックチェーンを用いる方法を検討していることを取り上げた。また、米国議会の小委員会2つが、サプライチェーン管理にブロックチェーンを利用する方法に焦点を当てた聴聞会を開いている