カリブラのビジネス開発ディレクターを務めるキャサリン・ポーター氏は、トヨタ自動車やユニクロを展開するファーストリテイリングのような「日本のグローバル企業にも直接的なインパクトがある」と語った。フェイスブックの仮想通貨リブラを使うことで、外為コストや決済コストの面でメリットがあると語った。

ポーター氏は10月2日、東京で開催されたN. Avenueが主催するブロックチェーンカンファレンス「b.tokyo」に登壇した。カリブラはフェイスブック子会社で、仮想通貨リブラ専用のウォレットを開発している企業だ。

ポーター氏は、日本を含むグローバル企業にとって、リブラを導入することは「大きなメリットがある」と語った。グローバル企業では、世界中の子会社との間で為替取引や決済取引が発生する。このようなコストを削減する上で、直接的なメリットがあると指摘した。

また、今まで銀行口座にアクセスすることができなかった(アンバンク)の個人や商店が金融サービスにアクセスできるようになれば、グローバル企業にとっても何十億人という新しいユーザーにアクセスすることができるとも語った。

カリブラのローンチは「2020年めど」

またポーター氏は、カリブラやリブラのローンチは「2020年がめど」とも語った。

カリブラはスタンドアローンで使えるウォレットになるほか、ローンチすれば「初日からワッツアップやメッセンジャーのユーザーも使えるようになる」という。顧客保護にも配慮し、たとえパスワードを失っても、資金の安全は担保されると述べた。

さらにポーター氏は、カリブラでのユーザーのデータは「フェイスブックでは活用されない」ことも強調した。