ワクチン、政治広告、LGBT…仮想通貨とは関係ない質問続出 リブラ公聴会でのフェイスブック狂騒曲【ニュース】

23日に米議会下院で開かれた仮想通貨リブラを巡る公聴会。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが議会に呼ばれたのは1年半年ぶりだ。米議員たちは、ここぞとばかりにフェイスブックに対する不満をぶちまけた。ザッカーバーグ氏は、仮想通貨とは関係ない質問にも答えねばならなかった。

ワクチン反対派を規制?

ポージー議員(民主党)は、「フェイスブックがワクチン接種を支援するのは、言論の自由を妨げているのではないか」と問い質した。ワクチン反対派のコンテンツをFBが規制しているのではないかと批判したのだ。ザッカーバーグ氏は「我々は言論の自由について、様々な価値観を尊重している」と反論するしかなかった。

AOC、ザッカーバーグに吠える

米民主党の若手のホープとして注目されているオカシオ・コルテス議員(通称AOC)は、フェイスブックに掲載される政治広告についてザッカーバーグ氏を詰問。来年の大統領選挙に関連して、政治関連の広告をファクトチェックしているのかと質問した

さらにソーシャルメディア上にある右翼的なバイアスの問題について、声を荒げた。

リブラ協会にはLGBTは何人いる?

グリーン議員は、リブラ協会のスタッフには「LGBT」やマイノリティは何人いるのかと質問した。この質問には、ザッカーバーグ氏も困惑を隠しきれず、「知りません」と答えるほかなかった。

下院金融サービス委員会のウォーターズ委員長も、シリコンバレーにおける人種の多様性の問題についてザッカーバーグ氏に質問する場面もあった

5分間の独演会

シャーマン議員に至っては質問さえしなかった。質問時間のうち「新しい仮想通貨はエクセレントな通貨であるドルを損なおうとしている」「仮想通貨を使うのは麻薬密売人とテロリスト、脱税者だ」「規制を守ると言っているが、フェイスブックの弁護士軍団が法律の抜け穴を見つけるだけではないか」と自己の主張を力説した

米国は既に政治の季節

米国の政治は、来年の大統領選挙に向けて動き出している。米下院では、民主党がトランプ大統領の弾劾に向けた調査を開始した。このような状況で、リブラ公聴会は政治家たちのパフォーマンスの場となってしまった感は否めないだろう。

また米国には強烈なフェイスブックに対する不信感が蔓延している。ケンブリッジアナリティカの問題が発覚したことで、野党民主党の中では2016年にトランプを勝たせたのはフェイスブックではないかという疑惑が渦巻いている。今回のフェイスブック狂騒曲は、米国政治とフェイスブックへの不信感という両面からも捉える必要があるだろう。

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