12月18日の投稿によると、グラスゴー大学のスコットランド大学環境研究センター(SUERC)はウイスキー業界の偽造問題に取り組むため、サプライチェーン企業のエバーレジャーと提携するという。

収集価値のあるシングルモルトスコッチウイスキーの市場は18年には5700万ポンド(7700万ドル)を上回った。ところがSUERCの研究者の推定によると、現在市場に出回っているボトルの最大で40パーセントに偽物の可能性があるという。

SUERCは、レアなウイスキーのサンプルにかつてない規模でアクセスして放射性炭素年代測定を使用することにより、あらゆるタイプのビンテージウイスキーの年数を、2年以内の誤差で特定する方法を開発した。

この方法を用いたところ、SUERCは、調べたレアなスコッチ55本のうち21本が、偽物か、あるいは記載されていた年に蒸留されたものではないかのどちらかであることを明らかにできた。

SUERCの認証サービスを利用するおもなウイスキーメーカーやオークションハウス、コレクター、小売業者からは、蒸留年がすでに特定されたボトルに不正開封防止機能を追加してほしいとの要望が寄せられた。

今回の新たな提携により、SUERCは認証済みのボトルにエバーレジャーの不正開封防止の封印を施すことになる。この封印には近距離無線通信(NFC)のタグがついており、このタグによってブロックチェーン上に保持されているボトルの年数と原産地の電子証明書につながる。

エバーレジャーは今年、ダイヤモンドの認証で中国の京東商城(JDドットコム)と提携したほか、ファッションブランドのアレキサンダー・マックイーンともタッグを組むなど、偽造品問題に取り組むために数々のブランドと提携してきた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン