8時6分時点のユーロドルは1.1082と1.1080~1.1100という日足のレジスタンスゾーンに上昇を阻まれて昨日から横ばい推移が続いている。

米株式市場はダウ平均がが280ドル安になるなど主要3指数揃って大幅下落となった。トランプ大統領が、米中貿易合意に関し「大統領選が終了してからという考え方を気に入っている」「期限は設けていない」と発言し、米中合意期待が後退。またフランスのデジタルサービス課税は不当として制裁関税の検討を発表した。ブラジル、アルゼンチンへの関税に続いての発表で世界的な貿易戦争への懸念が高まったことが下落の要因となった。

これまで米中協議進展への根強い期待で株式市場は上昇してきたが、12月15日の対中追加関税を目前にして流れが変わり始めている。トランプ大統領の発言は単なる中国への牽制なのか、はたまた米大統領選へ向けた長期的な戦略(選挙に重要な2~3月に株価が高くなるように現時点では株価を抑えておく)なのかと疑心暗鬼が投資家を戸惑わせている。

リスクオフの流れとなったことを受け、米10年債利回りは大きく低下し1.717%。安全通貨とされる円やスイスフランが買われている。

ユーロドル予想
1.1040~1.1130

米ドル安の流れが続いており、ユーロドルは上向きの流れが強い。だが、今まで何度か上昇を阻まれてきた1.1080~1.1100というレジスタンスゾーンで上昇が止められている。昨日に続き本日もこのゾーンを突破できるかが注目されるだろう。100日移動平均線(1.1072)を上抜けてしており、徐々にゾーン突破の可能性が増えてきている。もし突破すれば上昇が加速する可能性がある。下値は上昇する4時間足の20本線(1.1042)が目途となるだろう。