ムニューシン米財務長官は第一段階米中合意に関し、来年1月初めに署名することに自信があると述べた。また合意文書を法的に精査している段階で再交渉の余地はなく、多くの為替に関する条項が米中合意に含まれることも明かしている。これを好感してダウ平均など米主要3指数は揃って上昇したが、欧州株式市場はまちまちで独DAXは0.08%安、仏CAC40は0.21%高で終了している。
米経済指標ではフィラデルフィア連銀製造業指数と中古住宅販売戸数はともに市場予想を下回った。
米下院でトランプ大統領の弾劾訴追が決まったが、金融市場に大きな影響はなかった。上院では共和党が多数を占めており、罷免される可能性が低いことが理由だ。
米10年債利回りは一時1.9%を下回ったが、1.913%まで戻している。ユーロドルは上値が重い展開で1.1122、ユーロ円も一時121.41まで下落するなど上値が重く121.68となっている。
本日の注目経済指標としては16時のGfK消費者信頼感指数、18時のユーロ圏経常収支、22時30分の米GDP、24時のミシガン大学消費者信頼感指数がある。
ユーロ円 テクニカル分析と相場見通し
今日のユーロ円予想レンジ
121.30~122.00
ユーロ円は引き続き9月3日を起点とする上昇チャネルの中を推移している。現在は12月9日からの上昇に対し、一時121.41まで下落して半値押しとなりそこから反発している形だ。米10年債利回りと米ドルインデックスが反転しており、この流れが続けばユーロ円も上昇が期待される。ただし、S&P500やナスダック総合指数はRSIが70を超えており調整があってもおかしくない状態のため、ユーロ円がここから一本調子で上昇再開という展開は想定しにくく、しばらく調整が続く可能性もあるだろう。もちろん、20日移動平均線、100日移動平均線がともに上向きと、上昇基調に変化は出ておらず、調整が終われば先週金曜日の高値122.67の上抜けを目指すことになるだろう。ちなみに調整の下値の目途としては200日移動平均線の121.28あたりと見ておきたい。このような流れの中、本日は121円台での推移が予想される。