モルガン・スタンレー傘下のイー・トレードが、デジタル資産インフラ提供企業ゼロハッシュとの提携を通じ、2026年に仮想通貨取引を開始することが分かった。トランプ政権下での親仮想通貨政策を背景に、ウォール街のデジタル資産分野への進出が一層進む形となる。

モルガン・スタンレーの広報担当者はロイターに対し、イー・トレードの顧客は2026年前半からビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)を購入できるようになると述べた。

今回のニュースは、5月1日のブルームバーグの報道を裏付けるものだ。当時、同社は2026年から仮想通貨取引を追加する計画を立てていると報じられていた。その時点ではまだ初期段階であり、インフラ提供企業との提携先を模索しているとされていた。

イー・トレードは2020年にモルガン・スタンレーが130億ドルで買収した。買収当時、イー・トレードは520万人以上のユーザーを抱え、主に米国居住者向けに規制された金融証券を取引するリテール投資家向けプラットフォームを提供している。

ゼロハッシュは仮想通貨業界では必ずしも有名ではないが、フォーチュンによれば、同社は9月23日、インタラクティブ・ブローカーズが主導した資金調達ラウンドで10億ドルの評価額のもと1億400万ドルを調達した。ゼロハッシュは金融機関やブロックチェーン採用企業向けに、仮想通貨取引、トークン化、ステーブルコインのインフラを提供している。モルガン・スタンレーもこの資金調達に参加していた。

イー・トレードの最大のライバルはロビンフッドと見られているが、ロビンフッドは急速に仮想通貨取引を拡大している。最近では2億ドルで取引所ビットスタンプを買収した

イー・トレードの仮想通貨展開は、モルガン・スタンレーにとってリテール分野におけるデジタル資産への初の本格参入の1つとなるが、同行はすでにこの分野で存在感を高めてきた。

2024年8月以降、モルガン・スタンレーは富裕層顧客を対象に、アドバイザーが現物ビットコインETFを積極的に提案できるようにしてきた。今年初め、ダボスで開催された世界経済フォーラムでは、テッド・ピックCEOが仮想通貨の取引面も模索していると発言している

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】