イーサリアム(Ethereum)ネットワークがレイヤー2(L2)スケーリングチェーンから得る主要な収入源である「ブロブ手数料」が、今年に入ってから最も低い週次水準にまで落ち込んでいる。Etherscanのデータで明らかになった

3月30日までの1週間におけるイーサリアムのブロブ手数料収入はわずか3.18ETH(4月1日時点で約6,000ドル)だった。これは前週比で73%の減少、3月16日までの週に記録した84ETH超と比較すると、実に95%以上の下落だ。

Proof-of-Stake, Layer2, Dencun Upgrade

Source: Etherscan

Dencunアップグレード後の「成長痛」

2024年3月に実施されたイーサリアムのDencunアップグレードでは、L2のトランザクションデータを一時的なオフチェーン領域「ブロブ」へ移行する設計が導入された。この変更により、ユーザーの取引コストは大幅に削減された一方で、ネットワークが得る全体の手数料収入は最大95%減少したと、資産運用会社ヴァンエック(VanEck)のデータは示している。

ヴァンエックのデジタル資産調査責任者マシュー・シーゲル氏は2024年11月1日のX投稿で、「L2がまだ利用可能な容量を使い切っていないため、ブロブ収益が伸びず、ETHの手数料収入は低調だった」と述べた。

Dune Analyticsのデータによれば、ブロブ手数料の収入はその後も不安定で、11月には週次で約100万ドルに達したが、ここ数週間は急減している。

Ethereum’s blob fee income has been uneven. Source: Dune Analytics

イーサリアムがブロブ手数料から安定した収益を確保できていない状況は、トランザクション処理をL2に大きく依存する現在のスケーリングモデルに対する懸念を浮き彫りにしている。

ニュースレター「Threading on the Edge」の筆者であるarndxt氏は、3月31日のX投稿で「イーサリアムの将来は、L2のためのデータ可用性エンジンとしてどれだけ機能できるかにかかっている」と述べた。

The DeFi Reportの創設者マイケル・ナドー氏は、L2のトランザクション量が2万2,000倍以上に増加しなければ、ブロブ手数料がイーサリアムのピーク時の手数料収入を補うには至らないと指摘している。

ただし、イーサリアムの経済設計は現在も進化の途上にある。たとえば、2024年内に予定されている「Pectraアップグレード」では、ブロブスペースの割り当て方法に大きな変更が加えられる見通しだ。

Daily Gweiの創設者サッサル氏は3月17日のX投稿で、「計画はシンプルだ。できる限りスケーリングし、市場シェアを最大限に獲得する。それから手数料収入のことを考えればいい」と語っている。