分析プラットフォームDappRadarによると、イーサリアムを利用した分散型アプリケーション(DApp)の上位10個のDAppsが、過去30日間で100万人を超えるアクティブユーザーを引き付けることができた。

この動きは、分散型金融(DeFi)による関心の高まりが再び増加したことを受け、11月の最初の11日間でユーザー数が11%増加したことがきっかけとなった。

10個のDAppsのうち、6つがDeFiもしくは取引所サービスを提供しているものであり、過去30日間で合計の取引高は210億ドルを超えたという。

上位3つのDapps(Crypto.comのDeFi Swap、Uniswap、Compound)が大きなシェアを占めており、これら3つで93万人以上のユーザーがいる。DeFi Swapのユーザー数は50万9600人、Uniswapは27万6700人、Compoundは14万3900人だった。残りの7つのDAppsでは3万人を超えるユーザーを持っていなところはなかった。

Dune Analyticsのデータによると、個々のDeFiユーザーは複数のアドレスを持っている可能性がある。そのため、上記の数字が実際のユーザー数を正確に見積もることは難しいかもしれない。このサイトによると、DeFiユーザーのウォレットアドレスの累積総数は90万1000となっている。

DappRadarのトップ10のDAppsの中で、DeFiや分散型取引所に分類されていないものとしては、ノンファンジブルトークン(NFT)マーケットプレイスのRarible、NFTを利用したゲームであるAxie Infinityだ。残り2つはForsageとHEXは、DapprRadarによって「高リスク」と評価されている。

DeFi系のDAppsは、そのアクティビティが投機的な市場センチメントの気まぐれで左右されるため、ユーザー数に大きな変動がみられる可能性がある。ゲーム系DAppsなどのほかのカテゴリのものは、価格変動の影響を受ける可能性が低いだろう。

分析プラットフォームのCoin Metricsによると、10月には1日のアクティブアドレスの数がピークの17万6000件から2万件以下に減少していたため、DeFiバブルが崩壊したようにみえていた。

しかし、破裂したのはDeFiバブルではなく、「SushiswapとUniswap」のバブルだったようだ。これらのプロジェクト以外では、アクティブアドレスの数は過去3ヶ月間で大きな変化がみられなかった。

DeFiデイリーアクティブアドレス(Sushi & Uniを除く). 出典: Coinmetrics

イーサリアムのアクティブユーザー数は増加しており、10月には過去33ヶ月間で過去最高に達した。分析プラットフォームのGlassnodeのデータによると、アクティブなアドレス数は1月には280万だったのが、10月には590万に増加している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン