一部のイーサリアム(ETH)古参投資家が利益確定に動く中でも、最富裕層である上位1%のETHホルダーは、市場下落にも動じずイーサリアムの積み増しを続けている。

イーサリアムのイニシャル・コイン・オファリング(ICO)参加者が、水曜日に6000万ドル相当のイーサリアムを売却した。この投資家は過去11年間で約9500倍の投資リターンを得ている。

ルックオンチェーンによれば、この投資家は当時、1トークン0.31ドルでイーサリアムを購入し、総額7万9000ドルで25万4000ETHを取得していた。これらのETHは現在、7億5700万ドル以上の価値を持つ。

ナンセンによると、売却後、このICO参加者のウォレット「0x2Eb」が保有するイーサリアムは930万ドル分まで減少した。

イーサリアムICO参加者「0x2Eb」のトークン保有量 Source: Nansen

長期保有による大きな成功を称賛する声がある一方、「古参投資家の売りが続くのは懸念材料だ」と見る投資家もおり、市場のさらなる下落につながる可能性を指摘する声もあった。

ただし、このクジラの動きは「パニック売り」ではなく、9月以降継続してきた計画的な利益確定であり、急激な売却とは異なる。

上位1%のETHホルダーは積み増しを継続

一方、市場が下落する中でも、イーサリアムの上位1%のアドレスは静かに買い増しを続けている。

グラスノードのデータによれば、上位1%が保有するイーサリアム供給量は水曜日に97.6%へ上昇し、1年前の96.1%から増加した。

上位1%ETHホルダーが保有する割合 Source: Glassnode

米国のイーサリアム上場投資信託(ETF)も今週から再び流入を開始し、8日連続の流出から回復している。

ファーサイド・インベスターズによれば、イーサリアムETFは水曜日に6000万ドルの純流入を記録し、4日連続のプラスとなった。

イーサリアムETFの流入額 Source: Farside Investors

デジタル資産プラットフォームNexoのアナリスト、イリヤ・カルチェフ氏は、ETFの「建設的」な流入と今後控えるイーサリアムの「Fusaka」アップグレードにもかかわらず、市場の反応は落ち着いていると述べた。カルチェフ氏は「安定した流入とデリバティブ取引の増加は、投資家が選別的にエクスポージャーを積み増していることを示している」と指摘する。

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