10日、イーサリアム価格が初めて4000ドルを突破した。3000ドルを突破してからわずか1週間での出来事となった。

ETH/USD 4-hour candle chart (Coinbase). Source: Tradingview

 

先週、イーサの時価総額はバンク・オブ・アメリカを抜いて、世界で28番目となった。今日時点では4544億9000万ドルで消費財大手ウォルマートやジョンソン・アンド・ジョンソンの時価総額を抜き、JPモルガンに肉薄している。

こうした上昇の要因は、機関投資家の関心の高まりにあるだろう。コインシェアーズのレポートによると、4月末に機関投資家が3000万ドル以上を購入したことがわかっている。こうした機関投資家は現在、139億ドル分のイーサを保有しているとみられている。

同様に普及面でも大きな進展があった。先週にも欧州投資銀行がゴールドマン・サックスなどの大手銀行と共同で、1億2000万ドルの債券を発行することを発表した。さらに、イーサリアムの主要なコミュニティやユースケースの1つである分散型金融の成長は、目覚ましい勢いで続いている。

しかし、最も強気な要素は、ネットワークの大規模なインフラアップグレードだろう。それはEIP-1559とETH2.0だ。EIP-1559は「ロンドン」ハードフォークに含まれることが予定されており、ETHの料金体系の見直しを含み、ガス(手数料)コストを大幅に削減し、ETHをよりデフレに適した資産にすることが期待されている。

さらにETH2.0では、コンセンサスアルゴリズムがプルーフ・オブ・ステークに移行することで、売り圧力が減少し、資産の保有比率が高まるとみられている。

こうした要因から、時価総額でビットコインを追い抜く「フリッペニング」が起こるのではないかとの期待も高まっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン